ようこそ冒険の旅へ
  この2枚の写真。何の木でしょう?

その1
木の幹のところどころに白っぽい模様が見えます。
その2
幹にたくさんの深いみぞがあり、皮がはがれかけているように見えます。
 
 
  森にある木の名前を、どれくらい知っていますか?葉や実や幹を見ただけで木の名前がわかったらすてきですよね。
左の写真はブナ。右は、ミズナラ。どちらも落葉広葉樹林によく見られます。中でもブナは高く太く、まるで森の王様のようにどっしりとした木に育ち、高いところに枝を大きく広げて森をおおいます。
この2本の木は、スーパー林道天竜線沿いにある、国際森林記念林「天竜の森」(春野町・佐久間町)で見つけました。「天竜の森」は、いまある森林をそのまま未来に伝えながら、みなさんがもっと森と親しめるように遊歩道などが整備された、歩きやすい森。ところどころの木に名札や解説がついていて、はじめて森を歩く人もきっと学びながら楽しめるはずです。
 
 
標高1,300mの竜頭山の周りに広がる「天竜の森」入口付近。車椅子でも入っていける広場や、あずまや、展望台、トイレなどが整っています。1985年の国際森林年を記念して整備されました。
 

ようこそ冒険の旅へ
「天竜の森」にはいくつかのエリアがあります。いちばん高い竜頭山山頂まではちょっとしたハイキングコース。山頂から周りの山々が見わたせます。竜頭山から少し下ったところにある「修験(しゅげん)の森」は、いつでも花や実が見られるにぎやかな森。となりの「野鳥の森」は、ブナやミズナラ、カエデなどの森で、落葉広葉樹林の自然な姿が見られます。名札を見ながら木を観察したり、落ち葉やどんぐりを拾ったり、野鳥の声に耳をすましたり。自然となかよくなれる森です。
ブナやミズナラなどが冬に落とす葉は、土の中の小さな生物が長い時間をかけて土に分解します。そうしてできた養分たっぷりの土がまたりっぱな木を育てます。森でブナやミズナラを見つけたら、下にある土にさわってみてください。きっととてもふかふかしているはず。そのふかふかした土は、たっぷりと水をたくわえることができます。その水はゆっくりと地下にしみこんで、やがては天竜川に運ばれて、みなさんのくらしにも役に立つのです。
 
冬じたくをするブナの森。葉を落とした木々の中でカエデの紅葉がかがやいて見えました。落ち葉にかくれるようにきのこが生えていたり、まだ10cmくらいの小さなカエデが一人前に葉を赤くそめていたり。歩いているだけで発見があります。
 

ようこそ冒険の旅へ
森の北側では、人の手で植えられた木々の姿が見られます。「杣人(そまびと)の森」エリアは、ヒノキがそびえ立つ人工林。ヒノキやスギは、質のよい木材になるため、日本の林業には欠かせない大切な木です。(林業のページで学びましたね)
「杣人の森」には、きちんと手入れされたヒノキやスギが見られます。その木かげでは、シイタケなどのキノコが育っています。もし見つけたら自由に取ってもいいのだそうです。ただし、近くの小屋にある標本で、キノコの種類をよく確かめてくださいね。
 
「杣人の森」にはヒノキの木かげを利用してきのこを育てるほだ木が置いてあります。また、昔木を運ぶときに使ったそりのような形の「木馬(きうま)」や、炭焼き小屋が展示されています。ヒノキの森がブナの森とどう違うか、くらべてみてください。
 

ようこそ冒険の旅へ
「天竜の森」からスーパー林道天竜線を北へ進み、水窪町に入ると、もう一つ面白い森があります。水窪町の「野鳥の森」。「カモシカと森の体験館」の近くですから、そこから足をのばしてみましょう。
この「野鳥の森」は標高1,200〜1,300m。静岡県西部ではここにしかない自然のままの貴重な原生林で、堂々としたブナの大木やいろいろな野鳥が見られます。ここには野鳥の観察小屋がいくつもあり、小屋をおとずれた人が見つけた鳥や動物をノートに記録していきます。
野鳥の観察のコツは、探して回るより、じっと動かないこと。鳥たちの方からやって来るのを待ちます。森の中にも野鳥のよく来るポイントがあります。しばらくだまって座って、美しいさえずりに耳をかたむけてみましょう。
 
はじめの一歩
天竜の森
静岡県浜松市天竜区佐久間町
面積約95ha
秋葉神社よりスーパー林道天竜線を車で約30分
野鳥の森
静岡県浜松市天竜区水窪町
面積約25ha
カモシカと森の体験館より車で15分
野鳥の森の観察小屋