静岡県小規模企業景気動向調査

2月期の景気動向調査の結果をお知らせいたします。

コスト高と人手不足が続く中、製造業は悪化する一方、観光や季節要因で小売・サービス業は持ち直し、全体の業況は横ばいとなっている状況です。

①静岡県商工会連合会による調査

令和8年2月期 小規模企業景気動向調査報告書

②地域経済分析システム「RESAS」による分析結果

当地区における近年の経済状況を、「企業数」「従業者数」「売上高」「付加価値額」の4つの指標から分析しました。指数が近い地区との比較を通じ、天竜区が直面している現状と課題を報告します。

1.企業数と従業者数の推移:組織・雇用のスリム化が進む

天竜区内の企業数および従業者数は、2012年から2021年にかけて右肩下がりの傾向にあります。

  • 企業数: 2012年の約1,400社から、2021年には1,000社を割り込む水準まで減少しています。これは比較対象の4地域の中でも減少幅が大きく、小規模事業者の廃業や集約が進んでいることが伺えます。
  • 従業者数: 企業数の減少に伴い、雇用人数も減少傾向にありますが、2016年から2021年にかけては減少のペースが緩やかになっています。

2.売上高の推移:効率化と市場環境の厳しさ

  • 売上高: 2012年から2016年にかけては横ばいで推移していましたが、2021年にかけて減少に転じています。全産業合計で1,000億円規模を維持しているものの、企業数の減少スピードに対して売上高の維持が課題となっています。

 3.付加価値額の推移:底堅い「稼ぐ力」

  • 付加価値額: 売上高が減少傾向にある一方で、付加価値額は2012年から2021年にかけて約32,000百万円(320億円)前後で極めて安定的に推移しています。
  • 企業数が減っている中で付加価値額が維持されているということは、一社あたりの生産性、あるいは地域全体としての「効率的な収益構造」が維持されていることを示唆しています。

 

まとめと今後の展望

データから見える天竜区の現状は、「事業者数は減少しているが、残存している企業の経営効率や付加価値生産性は底堅い」という姿です。

今後は、この維持されている「稼ぐ力」を背景に、減少する企業数・従業者数をいかに補い、地域の経済活力を維持していくかが焦点となります。小規模事業者のデジタル化支援や、付加価値の高い地場産品の開発、域外資本との連携など、一社一社の質的向上を支援する取り組みが重要です。